どうしても憲法9条を守りたかった思いが自然に、シェリーナおばさんのお宅へと
足を向かわせています。
風は少しあるものの、森の中とは言え木漏れ日がチラチラとシェリーと私を
照らしています。
こんなに平和を死守したいだけなのに、どうして国政は危険な法の道を
選択するのか・・・つい心も足取りも重くなって行きます。
さぁ、シェリーナおばさんの家に着きました。
おばさんは、今日の決定をどう話されるでしょうか。
ここからは、おばさんのお話。
「 今日の衆議員本会議・・私も見ていました。
自衛隊員の方々の命を軽んじているとはっきりと認識しました。
一度も彼らに対する尊敬と信頼の言葉がでてきませんでした。
自衛隊員だから、命をかけても当たり前。むしろそれでこそ自衛隊といえるでしょ・・と
昨日のテレビに出た与党の幹部が発言していました。
つまり兵隊、一つの駒として存在し、そこには体温もあり血の流れている人としての
見方は存在しません。万が一生きて帰れなかった場合はお金で保障し
報われるから。・・・ということでしょうか。・・・
ですから世界中、日本に関係ない国の戦地へも赴く政府案ということがうまれるわけですね。」
おばさんは固い表情で静かにロッキングチェアに腰をおろし、シェリーの頭を撫ぜて
下さるのでした。