真っ青な空の下、まるで物語のなかの家のように、おばさんの家はあり、
あたりは春を感じて愛らしい花があちらこちらに開花しているのでした。
シェリーは、喜んでおばさんに尻尾を振り続けています。
私達は、永い道のりをえっちら歩いて来て実を言うと大分バテバテ。
部屋の中に通して頂いた私達は、やっと一息つき、ご挨拶。
まぁ、おばさんは、私にとっては尊敬する、大先輩といったところで
こうなれたらなぁ・・という方でもあります。
キッチンに消えたおばさんは、新鮮なオレンジの輪切りと、香り高い紅茶を
すぐさまご馳走してくれるのでした。
紅茶は、イギリス時代の友人から届いたという事の様です。
他愛ない話をしたあと、おばさんは、真顔になりじっと目をみて・・・・・
「前回、お逢いしたのは、いつだったかしらね。あの時より、この国は
私達国民にとってかなり深刻な状況に進んで行ってると・・・思うのよ。」
そう言って立ちあがり、窓辺へ行き遠くにみえる空を見上げふり返り・・・